トップページ旅路の記


絡まり根っこ


「アンコール」もくじ


屋根だろうと壁だろうと、いにしえの建物の隙間に根を張ってはがんじがらめに絡め取る異様に、私なんぞは珍しがって「絡まり根っこ」と称しているが、このような成長をする植物は「絞め殺しの木」という物騒な名前で呼ばれていて、絡んだ相手が樹木だったりすると、文字通り絞め殺してしまうこともあるという。

植物と違って、石でできた建物は絞め殺されることはなくても、崩れる心配はあるだろう。ただ、いく本もの根っこにすっぽり覆われた遺跡を見ていると、むしろ根っこに支えられて、長い年月を経ても建物の姿を留めていられるんじゃないかな、と考えたくなった。


コー・ケーの絡まり根っこ

コー・ケー遺跡群の一つ、プラサット・プラムには祠堂が5基あり、このうち2基が絡まり根っこにすっぽり覆われている。

↑左端と右から2基目の祠堂が絡まり根っこに覆われている。絞め殺しの木の実が鳥に食べられて、フンに混じってポイされた所で発芽し成長するそうだ。プラサット・プラムの3基の祠堂が「無傷」で済んでいるのは、運が良かったからなんだね。

↑うああああぁ・・・

↑裏も苦しそう。1つ上の写真の祠堂。

↑離れて見る。やっぱり苦しそう。上2つと同じ祠堂。

↑上の写真とは別の祠堂。べったり絡まれている。もはや声も出ない・・・(と思う)。

↑1つ上の写真の祠堂

↑上2つの写真と同じ祠堂

ベンメリアの絡まり根っこ


↑1つ上の写真の根をアップで。



↑「あぁ、絡まりたい・・・」。身(根)をよじってうずうずしている(と感じる)。

↑根っこの先が地面に届くまで、まだしばらくかかりそうだ。


「アンコール」もくじ


トップページ旅路の記