グラン・プラス
湿地を埋め立てた所に市場ができ、ヨーロッパ屈指の商都の中心である、グラン・プラスへと発展していったそうです。現在、広場と周辺の建物は、ユネスコの世界遺産に登録されています。 朝、品物を運び終えた車が去るのと前後してテントが立ち、カフェのパラソルが開き始めます。花屋さんが石畳に色とりどりの花を並べ、画商が絵を掛け終わるころには、グラン・プラスはすっかり観光客でにぎわっていました。 市庁舎 Hôtel de Ville 広場の南西側に建つ、塔のそびえる大きな建物。観光案内所もこの中にあります。
ブラバン公の館 La Maison des ducs de Brabant 広場の南東側にある大きな建物です。中世の時代に一帯を治めていたブラバン公国の、歴代領主19人の胸像が前面に飾られています。表だけ見るとひとつの建物のようですが、実際は複数の館の集合体だそうです。 1階と2階(日本でいう2階と3階)の間に領主像が並んでいます。陽が西に傾きかけると、金箔の放つ光が混じり合って、壁がオレンジ色に染まっていました。 王の家 Maison du Roi 広場の北東側、市庁舎と向かい合わせの大きな建物です。16世紀にスペイン王によって建てられたことから、「王の家」と呼ばれていますが、実際に王様が住んだことはないそうです。現在はブリュッセル市立博物館になっています。 王の家の両隣には、職業組合が建てた建物が並んでいます(「ギルドハウス」。後述)。向かって右側の一群はすっぽりと足場で覆われ、大がかりな修復が行われている様子でした。 ギルドハウス 縦長の館が、広場の北西側に互いにぴったり寄り添って建っています。金箔で化粧されたきらびやかな建物と比べると、かなり古びて見えます。いずれ手入れされるのかもしれませんが、黒ずんだ壁には味があり、歴史を感じさせてくれます。 中世に発達した、各種の職業の互助組合である「ギルド」が、それぞれの建物を建てたそうです。前述のように、ギルドハウスは王の家の隣にもあります。 グラン・プラス周辺の名所 【小便小僧 Manneken-Pis】 永遠におしっこしている、かの有名な少年の銅像。1619年、フランドルの彫刻家ジェローム・デュケノワ作。ブリュッセルを代表するセレブなので、もっと大きな像かと思っていたら、意外と小柄でした(身長61cm)。場所はグラン・プラスから南西に歩いて2分ほどの所です。 小僧がいるなら少女もいて、グラン・プラスから北東方向に少し行った所にJeanneke-Pis像があるそうです。この「おしっこヤネケちゃん」の登場は1987年で、小僧くんよりかなり新しいせいか、知名度はまだ低いようです。 【ガルリ・サンチュベール Galeries St-Hubert】 ヨーロッパ最古のアーケード街。ガラスの天井から透けて落ちる光が、アールヌーヴォー様式の優雅な壁をいっそう引き立てていました。グラン・プラスの東の角から歩いて1分です。 |