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ブイヤベースを作る
2017年11月18日(土)



デパ地下の鮮魚売り場をうろついていたら、新鮮な旬の海産物がお買い得価格で並んでいたので、今シーズン1回目のブイヤベースを作ろうと思い立った。

ブイヤベースはフランス南岸・マルセイユの郷土料理で、本場ではカサゴが欠かせないそうだが、肝心のこのカサゴ、伊豆あたりの海の中では割とよく見かけるのに、魚屋さんの店頭ではなかなかお目にかかれないか、あったとしてもびっくりするお値段なので手が出ない。カサゴ抜きでは「ブイヤベースもどき」なのだが、ここニッポンは海の幸が豊富なのだから、その時どきの一番いい材料で作ればいいのだ、ざます。今回は生のマダラ、むき身のカキ、エビ(ブラックタイガー)、ホタテ貝柱を使った。

トマトスープを作ったら、魚介類を入れて煮るだけ。調理時間80分のうち、煮込みがほとんどのカンタン料理なのだ。

材料 2人分
  • 魚介類。生マダラの切り身2枚、むき身のカキ10個、エビ(ブラックタイガー)4尾、ホタテ貝柱3個


  • 玉ねぎ:中玉2個
  • セロリ:新鮮な葉のついたもの1本
  • ブラウンマッシュルーム:8個。旨みが多く、煮込み料理に適しているそうだ。
  • トマトの缶詰:ホールタイプ、400g入り1缶。
  • 水:スープ用300cc、カキ洗浄用500cc
  • コンソメスープの素:300ccのスープを作るための分量
  • サラダ油、塩、こしょう適宜

もう少し小さなトマト缶があればいいのだが、見つからないので400g入りを使っているが、この分量だとかなり濃厚なトマトスープができる。缶詰ではなく生のトマトを湯むきして使えば、あっさり味に仕上がりそうだ。

1. 野菜を切る・つぶす
  • セロリの葉を茎から切り離す。細かく切り分けない。
  • 玉ねぎ、セロリの茎を粗いみじん切りにする。


  • マッシュルームを3mm幅のスライスにする。


  • 缶詰のトマトをボウルにあけ、手でにぎにぎしながらざっくりつぶす。汁や種が飛び散らないようにゆっくりと。次の写真はにぎにぎ前(左)とにぎにぎ後。

2. 野菜を炒めてスープを作る

1) フライパンにサラダ油を引き、玉ねぎとセロリの粗みじん切りを炒める。こしょうとごく少量の塩も加える。この塩は味付けではなく、野菜の旨みを引き出すため。

2) 野菜から青臭さが消えて香りが立ち、全体が透き通ったら、マッシュルームを加えてさらに炒める。

3) マッシュルームにしっかり火が通ったら、フライパンの中身を鍋に移す。トマト、水300ccを加えて(次の写真・左)全体を混ぜ合わせ、火にかける。沸騰したら弱火にし、コンソメスープの素を加えてよく混ぜる。香り付けにセロリの葉を入れたら(同・右)、アクをていねいにすくいながら煮込む。

トマトスープは30分間煮込むが、その間、次のようにして魚介類の下ごしらえをする。

3. 魚介類の下ごしらえをする

スープを煮始めて15分くらい経ったら、手早く魚介類の下ごしらえをする。今回の材料では、

  • エビは尻尾以外の殻を取り除き、竹串を使って背ワタを抜く。
  • マダラに塩を振って全体にぬりぬりしたら、流水で洗い流してヌメリを落とす。
  • ボウルに水500ccを入れて塩小さじ3杯を溶かし、殺菌用の食塩水を作る。この水にカキのむき身を入れ、1つずつ指先でつまんでふるふると揺すり、殺菌しながら汚れも落とす。表面をなでてみて、貝殻の破片が残っていないことを確かめたら、流水で塩水を洗い流す。カキの身は柔らかくデリケートなので、そぉっと扱うべーし。

ついでに。ムール貝もブイヤベースに欠かせいない材料だが、残念ながら、今回はお店になかった。ムール貝を入れる場合は、トマトスープの煮込みが始まってすぐ、次の手順で準備する。

  1. たわしで殻をこすって付着物をていねいに取り除く。
  2. 貝殻の合わせ目から茶色のヒゲヒゲ(糸足・しそく)が出ていたら、引っ張って取り除く。糸足は食べても無害だそうだし、火が通れば見た目ほどごわごわしない。ただ、きちんと取り除く方法もあるようだ。
  3. 上述の殺菌用の食塩水に漬け、スープに入れる直前に流水で塩水を洗い洗す。

4. スープに魚介類を加えて煮る

さて、トマトスープを煮込むこと30分。

1) 鍋の火を止め、ぐったりしたセロリの葉を取り除く。トマトスープができた。

2) 味見しながらスープに少しずつ塩を追え、好みの塩加減にする。酸味が気になるなら、トマトケチャップを大さじ半分ほど加えるとマイルドになる。

3) トマトスープに魚介類をすべて入れて再び火にかける。表面がぐつぐつしてきたら弱火にし、アクをすくいながら20分間煮る。今回は使わなかったが、ムール貝など貝殻付きの貝は10分ほどで殻が開き、火が通る。

冒頭の写真のブイヤベースのできあがり。すぐに食べられるけれど、ひと晩寝かすと旨みがしみて、もっとおいしくなるヨ。

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