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立体マスクを作りますく
2020年3月9日(月)


花粉症の身にとって、このところのマスク消滅には「困った」を通り越してキョーフさえ感じる。マスクなしで、特にヒノキ花粉の悲惨(飛散)期を乗り越えるなんて、想像しただけでくしゃみ30連発だ。それに、ハナのかみすぎで赤い上に、メンソレータムの光沢まぶしい花粉鼻を、世間さまの目から何としてでも隱し通さなくてはならないノダ。

備えが尽きてからでは遅いので、愛用の使いきりマスクをお手本に、おうちにあった木綿布でこしらえてみた。お手本にしたマスクだが、外箱を処分してしまったので、残念ながらメーカーも商品名もわからないが、プリーツ(ひだ)が入り、鼻の横のすき間を減らすための「ノーズフィッター」がついている、立体構造がウリのマスクだ。


材料

  • さらし木綿 20cm x 19cmを2枚
  • 細めのゴムテープ。「8コール」と呼ばれる幅約7mmのもの。20cmを2本(少し余裕をみた長さ)。
  • 針金入りの白い結束バンド。10cmのものを1本。何かの家電製品を買ったら、電源ケーブルの取りまとめ用についていたもの。ノーズフィッターとして使う。
  • 紙ばんそうなど柔らかい粘着テープ 1cmを2枚
  • 白の縫い糸

あると便利なもの

チャコペン。私のお裁縫箱には大昔の板チャコしかない...。


手順

1. さらし木綿2枚をきっちり重ねる。端から5mmほどの所にチャコペンなどで線を引いたら、線に沿って直線縫いする(「わ」は縫わない)。1辺だけ、真ん中4cmを縫わないでおく。

2. 縫わずに残しておいた口から布を引っ張り出し、反転させる。

角が引っ込んでいたら、待ち針で引き出す。

3. 布の反転に使った口を縫って閉じる。

4. プリーツ(ひだ)を作る。お手本の製品マスクは薄い不織布で、折り目もビシッとキマッているが、不器用な私が2枚重ねの木綿布を折っていくのはひと苦労だった。底(下部)を3cmほど残したあとは、正確に寸法を合わせるのはやめて、お手本のような折り目になることだけを目標にした。

次の2枚の写真は順に表、裏で、待ち針を刺した様子。布の下部がマスクの底に、上がノーズフィッターを入れる部分になる。プリーツ部分は上下2つのグループに分かれ(待ち針の方向参照)、それぞれ山が2つある。両グループは谷間を挟んで向かい合う折り方になっている。

端から2、3mm離して4辺を縫う。プリーツ部分は布が重なって厚く、開閉の動きもあるため、直線縫いではなく半返し縫いにした。次の写真は縫い終って待ち針をはずした表(おもて)面だ。

5. ノーズフィッター格納部を作る。

1) 裏面。上部を1.5cmほど手前に折り、両端を綴じ合わせる。
2) 布の中央に待ち針を刺す。
3) 待ち針の左右3.5cmに1つずつ、チャコペンなどで印を付ける。次の写真では青い点が2つ見えている。

4) 印を付けた所を垂直方向に5mmほど縫う。これは、ノーズフィッターのストッパーだ。

6. 裏面にゴムテープを縫い付ける。上部の左右はしっかり縫い付けておき、下部2本はひとまず仮止めにしておく。耳にかけてみたら長すぎたので、仮止めした部分を取り外して調整した。付けていて痛くならないよう、少し緩いくらいにした結果、実際に使ったゴムテープは17.5cmだった(上記「材料」では20cmと書いた)。

7. ノーズフィッターを完成させる。

1) 紙ばんそうこうを1cmほどの長さに切り、針金入り結束バンドの両端をていねいにくるむ。万が一、針金が布の外に突き出てヲ顔を傷付けたら痛いざますから。

2) ノーズフィッター格納部を開き、ストッパーの上に針金入り結束バンド(以下「ノーズフィッター」)を差し込む。マスクの真ん中に来るように位置を調整したら、ノーズフィッターのできあがり。そして、マスクもできあがり。洗濯する時はノーズフィッターをはずすのを忘れないようにしなくちゃ。


マスクをつけ、鼻の両脇を押さえてノーズフィッターを顔にフィットさせる。おお、なかなかだ。お手本のマスクがいいせいだね。ヒノキ花粉の厄災を迎え撃つのにどうにか間に合った。洗い替えも作りたいけれど、きょうは慣れないお裁縫でくたびれたから、また近いうちに。


筆者近影...じゃなくて、装着見本。


さらに

おかあさん謹製の布マスクは通気性が良すぎるのか、サングラスもメガネも曇らない。ヒノキ花粉対策に万全を期すためには、ティシュペーパーを敷いた方がよさそうだ。息苦しくないよ。


あとがき

長年、スギ花粉にアレルギーがあるが、ここ数年はヒノキ花粉に苦しめられている。特に、就寝時の鼻詰まりのひどさといったら。今シーズンもまたアレかと思うと、暗ぁい気分になる。この時期、大好きな布団干しをきっぱり断っているから、布団に花粉はついていないはずなのに、

  1. 寝入ってほどなくして鼻詰まりが起きる。
  2. 鼻で息ができないので、口をぽかんと開けて眠る(らしい)。
  3. 空気にさらされて口の中がカラカラに乾く。舌の付け根ものどxxxも歯も、カラッカラ。
  4. うなされるようにして目が覚める。のどがヒリついて、肝心の水さえ飲めない。

ヒノキ花粉の最後のひと粒が消えてなくなるその日まで、毎晩、これを何度も繰り返す。もちろん、睡眠不足で朝からへろへろだ。しかし、鼻の穴にメンソレータムをたっぷり詰め込み、マスクをつけて寝ると、「口の中カラカラ」だけは避けられることがわかった。私にとって、マスクは春の夜のマスト・アイテムなのである。

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