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ウロス
ウロスは小さな島の集まりだ。島といっても地面は土ではなく、「トトラ」と呼ばれるアシの一種を、編んだり積み重ねたりして湖水に浮かせた、文字通りの浮き島だ。現在、こうした島は40ほどあり、1つの島に、互いに親戚同士の3世帯から14世帯が暮らしている。
プーノのラクストリーネ港を出発して北へ。トトラの間の水路を高速ボートで20分ほど走ると、湖水の上に枯れ草色の家並みが見えてきた。 トトラの浮き島の一つ、ハチャタータ島に近づくと、一家総出で私たちのボートを出迎えてくれた(右の写真)。 今から約1200年前、ペルー東部からやってきた人々がプーノに移り住んだが、やがてプーノを出て湖上で暮らすようになり、数百年かけてウロスを作り上げたという。しかし、純粋な民族としては半世紀ほど前に消滅してしまい、現在では、「ウロ・アイマラ」という民族として残っている。近代化と観光の波により、少しずつ生活に変化が起こっているものの、先祖伝来の習慣は今もしっかりと守られているそうだ。 ツアーのガイドさんから、島の人に会ったら必ず、「こんにちは、お元気ですか?」という意味のアイマラ語、「カミィサラキ」とあいさつしてください、との要請があった。接岸したボートから島に下りようとしたら、若奥さんが腕を伸ばして支えてくれた。「カミィサラキ!」と、初めてのアイマラ語でごあいさつしたら、「ワリィキ!」(ありがとう、元気ですよ!)と返事が返ってきた。
ウロスへ行く前は、「草で作った島」と聞いて、虫がたくさんいたり、葉っぱぽい匂いがするのかなと想像していた。実際にトトラの床に腰を下ろしてみると、予想に反して虫はほとんど見えない。枯れトトラの、温かみのある香りがほんのり立ち昇り、畳のような落ち着きを覚える。
ウロスは湾の奥にあるため、湖面には波一つないが、じっとしていると、長〜い周期でわずかながらも揺れているのがわかる。 島のほとんどはしっかりした「地面」で、本当にトトラだけでできているのかと思うくらい、意外と硬い。しかし、島の端の、トトラの詰めが緩んだ所では、足元がずぶっと沈むことがある。端を歩く時は、体のバランスを崩してティティカカ湖に墜落することのないよう、少々注意が必要だ。
観光客を受け入れている島の多くに物見台があり、てっぺんからウロスがよく見渡せる。
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