終点は雷岩 賽の河原 親不知ノ頭から見えたのは、「さいの河原」という小さな山小屋だった。この山小屋のある浅い谷には、「賽(さい)の河原」という名前がついている。なるほど、石ころがあちこちに積み上げられて塔になっている。三途の川のほとりと違って、意地悪な鬼はここにはいないようだね。
神部岩 賽の河原を抜け、大菩薩嶺方面へと進んだ。途中、標高2,000mの「神部岩」(かんべいわ)を通った。
雷岩 雷岩(かみなりいわ)まで来た。時刻は10時40分。朝ご飯の休憩をとりながら、大菩薩峠から2時間かけて歩いてきたことになる。陽が高くなるにつれて、抜けるような青空がいつの間にか白っぽくなり、富士山も南アルプスも朝方に比べてかなりかすんでいた。
もう10分も歩けば大菩薩嶺の山頂だが、木が生い茂って眺望がきかないと聞いていたこともあり、これ以上進むのはやめて下山に移った。 |