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リスボン

ケーブルカーとエレベーター
Ascensor and Elevador


リスボンの地形は起伏に富み、急な坂道が多い。昔は牛馬が荷物を引いて坂道を登り下りしていたが、120年ほど前、ケーブルカー3路線とエレベーターが相次いで設置された。その後、近代的な交通網が整備されるに従って、ケーブルカーやエレベーターの役割も変わっていった。どちらもリスボンの観光名物となり、2002年には国の史跡に指定されたが、地元の人も生活の足として相変わらず利用している。

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ケーブルカー ビッカ線 Ascensor da Bica

バイロ・アルト地区の南の斜面を走る。坂上の駅に立つと、急坂の向こうにテージョ川が見えた。1892年から稼働。

ケーブルカー ビッカ線
      ↑車体は黄色だが、落書きで地の色が見えない。

ケーブルカー ビッカ線
↑3路線あるケーブルカーのうち、建物の中に駅があるのはここ、ビッカ線の坂下の駅だけ。

ケーブルカー ビッカ線

ケーブルカー グロリア線 Ascensor da Glória

リベルダーデ通りの南の端と丘の上のバイロ・アルト地区とを結んで、丘の東の斜面を走る。1885年から稼働。

ケーブルカー グロリア線
↑グロリア線のケーブルカー。坂上の駅に停車中。

ケーブルカー グロリア線
↑サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台まで夜景を撮りに行くのに、グロリア線を利用した。夜は一つ目のライトがかわいい。

ケーブルカー ラヴラ線 Ascensor do Lavra

アルファマやサン・ジョルジェ城の丘の、西はずれの斜面を走る。線路は狭いうえにカーブが多く、車体が揺れると線路脇の壁に接触しそうだった。1884年から稼働。

ケーブルカー ラヴラ線
↑坂上の駅には小さな駅舎がある。水色のタイルがきれいだ。

ケーブルカーには計器がない。ラヴラ線のケーブルカーにて。
↑ケーブルカーには速度計などの計器類は一切ない

窓枠の取っ手。ラヴラ線のケーブルカーにて。
↑窓枠の革製の取っ手。ケーブルカーによって少しずつ違いはあるが、外見も内装も古めかしい。

ケーブルカー ラヴラ線
↑ラヴラ線のケーブルカー。坂下の駅に停車中。

サンタ・ジュスタのエレベーター Elevador de Santa Justa

丘のふもとのバイシャ地区と、丘の上のバイロ・アルト地区とを結ぶエレベーターで、1902年から稼働している。鋼鉄製なのに、レース編みのような優雅な飾りが施されている。カゴは内装も扉も木製で、温かみがある。

ふもとのバイシャ側から乗って上がると、バイロ・アルト地区に向かって橋がかかっていた。エレベーターはここで終わりだが、同じ階にある螺旋階段を上がると、塔のてっぺんの展望台に出る。アルファマ地区はじめ、美しいリスボンの町並みが一望できる。

サンタ・ジュスタのエレベーター

サンタ・ジュスタのエレベーター
↑バイロ・アルト地区へと続く橋

サンタ・ジュスタのエレベーター
      ↑バイロ・アルト側の出入り口

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