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リスボン

エヴォラ
Évora


レデ・エクスプレソス社の高速バスに乗って、アレンテージョ地方の中心都市エヴォラに遠足に出かけた。リスボンから東へ130km、片道1時間45分の旅で、車内では無料のWi-fi接続も利用できた。

エヴォラには中世に建てられた歴史的な建造物がたくさん残っていて、広場から路地裏に至るまで、街全体がまるで博物館のようだ。1986年にはUNESCO世界遺産に登録された。研究者以外にはあまり知られていないようだが、近郊には有史以前の遺跡もある。

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道中

エヴォラに向かうバスの車窓から
↑アレンテージョのなだらかな大地。ぶどう畑が続く。

レデ・エクスプレソス社の高速バス
↑レデ・エクスプレソス社の高速バス。エヴォラのバスターミナルにて。

エヴォラの街

バスターミナルの北口を出て右手方向に進むと、行く手に古い塔が見えてきた。城塞都市エヴォラの入り口の一つ、アルコンシェル門だ。

アルコンシェル門
↑アルコンシェル門、北の塔。

アルコンシェル門
      ↑アルコンシェル門、南の塔。北の塔よりかなり高い。

エヴォラの大聖堂
↑エヴォラ大聖堂(セー)。裏から撮影。1165年にエヴォラがアラブ人の支配から解放されると、ほどなくして建立が始まった。ヴァスコ・ダ・ガマが東方探検の出発に際して船の旗に祝福を受けたのも、この大聖堂だったと伝えられている。

エヴォラの街

エヴォラの街
↑地面に沿って、あるいは開口部の周りが明るいオレンジ色に塗られた建物をよく見かける。

エヴォラの街

ローマ神殿 Templo Romano

2〜3世紀にローマ人が建てた神殿。古代ローマの月の女神ディアナにまつわる言い伝えから「ディアナ神殿」とも呼ばれるが、祭られている神様については諸説があるようだ。

ローマ神殿

ローマ神殿

水道橋 Aqueduto da Água

地図を頼りに、町の北部にある、16世紀半ばに造られた水道橋を見に行った。水道橋の終着点は白壁の小屋で、そばを通ったら、鎧戸の奥から水のほとばしる涼しげな音が聞こえてきた。

水道橋
↑画面奥の、水道橋が途切れている所に白壁の小屋がある。

水道橋
↑ルネサンス時代の水道橋がモダンな家に。家屋の一部、築470年。

巨石記念物

エヴォラの西には巨石記念物がたくさん残っている。一帯はイベリア半島最大の聖地だったと考えられている。ヨーロッパの巨石記念物といえば、紀元前3200年ごろ造られたイギリスのストーンヘンジが有名だが、エヴォラのものはさらに古いそうだ。

アルメンドレスのストーン・サークル
↑アルメンドレスのストーン・サークル。エヴォラ最古かつ最大の巨石記念物で、東向きの丘の斜面に90以上の石が楕円形に並んでいる。

アルメンドレスのストーン・サークル
↑アルメンドレスのストーン・サークル。古代の人々は周辺の地形と天体の運行にこれらの石を関連づけ、一種のカレンダーとして利用していたと考えられている。

ザンブジェイロのドルメン
↑ザンブジェイロのドルメン(巨石墓)。大岩が花びらのように取り囲んで、埋葬室を形作っている。埋葬室を覆っていた巨大な平石は、滑り落ちて画面左手の地面の上で砕けていた。

コルクの木

上述の巨石記念物は広いコルク畑に点在している。ポルトガルは世界のコルク生産量の50%以上を占めるが、中でもエヴォラ産のコルクは質のいいことで知られている。

コルクの木
↑樹皮がコルクの原料になる。樹皮をはがれたコルクの木は、まるで毛を刈り取られた羊のようで寒々しい。

コルクの木
↑樹皮の断面をクローズアップ。厚さは2cmほど。

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