シントラ 1
〜ムーアの城跡〜
Sintra #1
Castelo dos Mouros
国鉄シントラ線の電車に乗って、リスボンの北西28kmに位置するシントラに遠足に出かけた。
リスボンのロシオ駅を出発して40分後、山のふもと、終点シントラ駅に降り立った。山腹は深いもやに覆われて見えない。空気は冷たく、リュックから長袖のシャツを出して羽織った。
シントラの街とその西に広がる自然豊かな山地、そして、山中に点在する史跡は、1995年にUNESCOの世界遺産に登録されている。
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シントラ線の電車
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↑リスボンのロシオ駅に停車中のシントラ行き電車 |
ムーアの城跡 Castelo dos Mouros
シントラ駅を出て右手に折れ、名所を循環するスコトゥーブ社の路線バスに乗った。おとぎ話から抜け出したような町並みはすぐに終わり、狭い山道に入った。曲がりくねった急坂をバスは巧みに登っていく。薄暗い森を抜けると、近代的な造りの平屋の前で停車した。ムーアの城跡のチケット売り場だった。
バスはこの先、山の上のペーナ宮殿まで行く。ほぼ満席だったが、ムーアの城跡前で降りたのは私たち2人だけだった。
チケット売り場でムーアの城跡とペーナ宮殿のセット入場券を買い、周辺の地図をもらった。チケット売り場のすぐ目の前が城跡の公園の入り口だ。そこから城跡までの間に城門がいくつかある。地図で見る限り、公園の入り口は最初の城門らしい。
ムーアの城跡は、北西アフリカからイベリア半島まで勢力を伸ばしていたイスラム教徒のムーア人が、7〜8世紀ごろに建てたといわれる望楼だ。1147年、のちにポルトガルの初代王となるアフォンソ・エンリケスがムーア人から奪った。
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↑ムーアの城跡の公園入り口 |
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↑朝もやが少しずつ晴れてきた。山の上に小さなお城のような建物が見えた。 |
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↑城壁を見上げる。城内への入り口はここから歩いて7、8分の距離だ。 |
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↑あたり一面、巨岩がごろごろしている。石材には事欠かなかっただろう。写真の岩の穴は、岩を割ろうとしてあけたものではないか。乾いた木の棒を穴に差し込んで水をかけ、木の膨張を利用して岩を割った、という話を聞いたことがある。 |
西側の城壁の最北端へ
城壁の内側に入り、緩やかな坂道を登ると、西側の城壁の上に出る。通路が二股に分かれていて、右は城壁の北端に、左は南端に続いている。まず、右に進んだ。
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↑目指す北端の塔は右の旗のまだ先 |
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↑急な石段が容赦なく立ちはだかる。試練は続くのだ。 |
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↑もやが晴れて、ふもとの街が見えてきた。 |
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↑南端の塔を望む。あっちにも試練が待っている。 |
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↑最後のもやが晴れて、次なる目的地のペーナ宮殿が姿を現した。 |
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↑北から2つ目の塔の中 |
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↑北端の塔から南端の塔を望む |
西側の城壁の最南端へ
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↑北端の塔に続く通路を振り返って。枝先に少しだけ見えている、赤と緑のポルトガル国旗が北端の塔。写真を撮りながらのんびり歩いたので、往復に30分かかった。普通は20分もあれば十分らしい。 |
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↑南端の塔へと続く道。右奥はペーナ宮殿。 |
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↑北端の塔を望む |
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↑お城は急な石段ばかり。とほほ。 |
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↑南端の塔から北端の塔を望む(次の写真も) |
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