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リスボン

旅の備忘録
Memos

サンタ・ジュスタのエレベーターから
↑サンタ・ジュスタのエレベーターから

「リスボン」もくじ

気候 - 予想よりも涼しい

リスボンに滞在したのは、7月12日の深夜から20日の早朝までだった。一年中でいちばん雨の少ない時期らしいが、到着後2日間は曇りで、夜中に霧雨が降った。そのあとはずっと快晴で、気温は平年並みだった。

シントラやオビドスは、リスボンよりも標高が高いせいか午前中は曇りがちで、お昼ごろになってようやく晴れてきた。

この時期、リスボンの日中の最高気温は30度前後だが、東京に比べて湿度が低く、過ごしやすかった。ただ、朝晩の気温は東京よりかなり低めで、ホテルの客室にいても寒いことがあった。晴れた日の日中でも木陰は涼しく、しばらくベンチに腰掛けていると肌寒くなる。長袖のシャツを持っていってよかった。

生活必需品店

ポルトガルの水はどの銘柄もくせがなくて飲みやすいので、買い置き用はできるだけ安いものにした。私の知る限りでの激安店は、スーパーマーケット「ピンゴ・ドーセ」だ。

次の表は水の値段をまとめたもので、ピンゴ・ドーセ、駅構内のあるお店、観光地での相場を比較している。[*1]はピンゴ・ドーセの自社ブランド品で、それ以外は同じ飲料水メーカーの商品だ。

お店500ml1.5L
ピンゴ・ドーセ0.12ユーロ(16.2円)[*1]0.48ユーロ(64.8円)
駅構内A店0.50ユーロ(67.5円)0.75ユーロ(101.25円)
観光地での相場1.50ユーロ(202.5円)(不明)

ピンゴ・ドーセは全国展開で、リスボンの中心部にも数店ある。国鉄ロシオ駅とメトロのレスタウラドーレス駅との間にあるお店を利用した。

裏通りまでくまなく歩いたわけではないので断定はできないが、リスボン旧市街の中心部には、よろず屋的なお店は少ないようだ。それを不便と感じるのは、いつでもコンビニが利用できる生活に慣れ切っているせいだろう。一方、下町のアルファマ地区では、ちょっと歩いただけで小さなスーパーを1、2軒見かけた。

エレクトロニクス量販店

fnacのバッグ

iPhoneにiPadにデジタルカメラ。10年前と比べると、荷物の中身が様変わりした。小型電子機器とカメラの存在はかなり大きい。付属品やメディアで不自由しないように準備はしているが、なにせ消耗品だ。万が一、壊れたときのために、品ぞろえ豊富・駅の前・できれば安さ爆発のお店について調べておいた。ヨーロッパにはfnacがあり(本部・フランス)、幸い、リスボンでも大型ショッピングセンター数軒にfnacが入っていた。

ついでに書いておくと、fnacはポルトガルの伝統音楽のCDもたくさん扱っていて、ラッキーなことに、ファドの有名歌手のCDが激安キャンペーン中だった。日本ではお目にかかったことのないクレジットカードのセルフ支払い機があり、CDのバーコードとカードを読み取らせたら、ハイ、精算完了。珍しくておもしろかった。

ICカード乗車券「ヴィヴァ・ヴィアジェン」

ICカード乗車券「ヴィヴァ・ヴィアジェン」とチップ
↑緑色のICカード乗車券「ヴィヴァ・ヴィアジェン」。一部、私が加筆。紙製。ボールペンの先っぽほどのちっこいチップが挟んである。右の写真・黒っぽいものがソレ。

リスボン市内と近郊の観光では、短期滞在者向けのICカード乗車券「ヴィヴァ・ヴィアジェン」にお世話になった。その名の通り、「旅行バンザイ!」な便利な切符だ。駅の自動改札機や車内の読み取り機にかざすことで、運賃を精算する。

ヴィヴァ・ヴィアジェンは窓口のほか、券売機でも買うことができる。窓口の係員さんは流暢な英語を話す。券売機では英語表示が選択できる。

日本のICカード乗車券と同じで、いちいち切符を買わなくていいので便利だが、慣れるまで少々時間がかかった。一番大きな違いはチャージのシステムだ。チャージできる乗車券は、次の表のように3種類ある[*2]。「乗車券」の上段は英語名、下段はポルトガル語名だ。


乗車券内容
CARRIS/Metro single ticket
Bilhete viagem Carris/Metro
Carrisが運行する交通機関(バス、トラム、ケーブルカー、エレベーター)とメトロの片道乗車券
1 day ticket Carris/Metro
Bilhete diário Carris/Metro
Carrisが運行する交通機関とメトロの一日乗り放題券
Zapping
Viagem Zapping
Carrisが運行する交通機関、メトロ、CP、テージョ川の船舶などの乗車券。いわゆるプリペイドカード。5ユーロ以上チャージするとオマケがつく。

新しくカードを作る時、発行手数料0.5ユーロ(67.5円)が必要で、そのあとは1年間の有効期限以内なら何度でもチャージできる。ただ、一度にチャージできるのは1種類の乗車券だけだ。同じカードを別の種類の乗車券として使いたい場合は、次のいずれかになるまでお預けとなる。

  • 残高がゼロになる。
  • 一日乗車券なら24時間経過して期限切れになる。
  • ザッピングなら残高が運賃未満になる(未確認だが、たぶんそうだろう)。

一日乗車券の有効期限がまだ1、2時間残っているけれども、その日の行動を考えると別の乗車券の方が便利だったり、カードに埋め込まれたチップが壊れたりして(よくあるらしい)、結果的にヴィヴァ・ヴィアジェンを2人で6枚も作った。発行手数料だけで3.0ユーロ(405円)・・・旅行バンザイなのか、カードの運営会社バンザイなのか・・・ヌシもワルよのう。

[*2] CPの窓口と券売機では、リスボン〜シントラとその周辺の名所行き周遊チケットTrain & Bus Ticket(英語名。ポルトガル語名はBilhete Train & Bus)もチャージできる。


高速バス利用心得

遠足の半分は高速バスを利用した。目的地までの所要時間は鉄道と同じか、路線によっては短いこともあるうえに運行本数が多く、料金も安い。時間に正確だし、乗り心地も快適だ。ただ、初めての利用なので戸惑うこともあった。

[乗り場がわからない]

リスボンの高速バスのターミナルは主要駅に隣接しているが、駅の構内に路線バスの標識はあっても、高速バスについては外に出て探さないとわからなかった。ホームページに地図でも置いてくれれば下調べのとき助かるのに・・・と、小言を言ったところで乗り場は見つからないので、私たちが利用したバスについて書いておく。

  • レデ・エクスプレソス社:CPセテ・リオス駅(メトロのジャルディン・ゾオロジコ駅が接続)の北東隣。いったん駅から外に出る。コンコース入り口の同社のロゴ'Rede Expressos'が目印。チケットは窓口で買う。
  • テージョ社のオビドス行き:メトロのカンポ・グランデ駅から南東へ徒歩1分。アクトル・アントーニオ・シルヴァ通りに面した屋根付きの停留所。駅を出たら緑色の高層マンションが目印。チケットは乗車時に運転手さんから買う。駅の北側に大きなバスターミナルがあり、テージョ社のバスも駐車していたので、路線によってはバスターミナル発着の便もあるのだろう。

[目的地かどうかわからない]

どのバスも車内に電光掲示板はなく、停留所名をアナウンスしないことも多かった。初めて高速バスに乗り、最初の停留所でそういうものだと了解したので、目的地に着くまでiPhoneのアプリCityMaps2Goで現在位置を確認した(下の画像=アイコン)。あらかじめiPhoneに地図をダウンロードし、目的地に目印をつけておく。現地でその地図を開き、GPSで自分の位置を知る。インターネット接続は不要だ。見知らぬ土地で、ポルトガル語もちんぷんかんぷんの私たちにとって、この助っ人ナビは心強かった。

CityMaps2Goのアイコン


旅程

日付内容
7月12日(金)朝、自宅出発。午前、KLMオランダ航空にて成田空港を出発。オランダのアムステルダム・スキポール空港を経由し、夜、リスボン空港着。
7月13日(土)リスボン市内観光。サン・ジョルジェ城など、トラム28番線沿線の名所巡り。
7月14日(日)ベレン地区へ遠足。夕方、エドゥアルド7世公園などリスボン市内散策。
7月15日(月)シントラへ遠足
7月16日(火)エヴォラへ遠足
7月17日(水)リスボン市内観光。リベルダーデ通り、オリエンテ駅周辺散策。夜景撮影。
7月18日(木)オビドスへ遠足。リスボン夜景撮影。
7月19日(金)リスボン市内観光。エレベーターと展望台巡り。
7月20日(土)朝、KLMオランダ航空にてリスボン空港を出発。午前、オランダのアムステルダム・スキポール空港着。午後、成田空港に向け出発。
7月21日(日)午前、成田空港着。正午、帰宅。

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