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リスボン&ポルト

シントラ 1
〜モンセラーテ宮殿〜


UNESCOの世界遺産に「文化的景観」として登録されているシントラに行った。シントラ・カスカイス自然公園の東部に位置し、冬なお豊かな緑に囲まれている。リスボンのCP(国鉄)ロシオ駅からシントラ線の電車で約40分。気軽に来られる距離だが、ムーア人の築いた古い城塞があったり、ポルトガル王家の宮殿や邸宅が数多く残るなど、日帰り観光ではもったいないくらいだ。

昨年7月にはムーアの城跡とペーナ宮殿を見学した。今回はモンセラーテ宮殿を選んだが、砦の上から地上の冬景色を眺めたくて、ムーアの城跡にもう一度行くことにした。アンタも好きねェ。

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シントラの町を歩く

ロシオ駅で1本早い電車に乗れたのはいいが、予定より1時間も前にシントラに着いた。モンセラーテ宮殿に行くバスの始発までかなり余裕があったので、駅前でバスを待つのはやめて、次のバス停を目指した。緩い登り坂を歩いていくと、カーブのたびにシントラ国立宮殿が違った角度で見えたり、雲の切れ目にムーアの城跡が姿を現した。木々に囲まれ、2階の窓辺までツタの迫った古い大邸宅もある。観光案内所の前のバス停まで、のんびり歩いて20分ほどのプチ観光だった。

ムーアの城跡
↑ムーアの城跡。朝のうちは雲に隠れていることが多かった。

シントラ国立宮殿
↑白壁も美しいシントラ国立宮殿。夏に来た時はネットがかかり、大規模改修中だった。2本のツノに見えるのは台所の煙突。

シントラの路地
↑観光案内所前のバス停に着いてもまだ時間に余裕があったので、あたりを散策した。通りから少し奥に入ると、静かな路地が分岐しながら続いていた。

シントラの路地

時計塔
↑観光案内所近くの時計塔

モンセラーテ宮殿

観光案内所の前からスコトゥーブ社の435番線バスに乗った。20人乗りほどのミニバスだ。オフシーズンで、名所の開園時間に合わせた始発ということもあり、お客は私たち2人だけだった。古い門柱や邸宅を眺めながら、常緑樹の林に開かれた薄暗い道を7、8分ほど進むと、'Monserrate'ののぼりの立つ目的地に到着した。

シントラには名所旧跡がいくつもあり、複数の場所のチケットをまとめて買うと割引になることがある。モンセラーテ宮殿のあとムーアの城跡に行くつもりだったので、宮殿で城跡の分もいっしょに購入したら、2人合計24ユーロのところ、17ユーロになった(3,576円のところ2,533円)。旅行前、シントラ公園のホームページの入場料シミュレーターで計算した通りの金額だった(シントラ公園のサイトは「リンク・アドレス集」参照)。

モンセラーテ宮殿のチケット売り場
↑モンセラーテ宮殿入り口のチケット売り場。街から来たバスはこの門の前に停まる。他方、街に行くバスは、道路を挟んで向かい側に停まる(この写真を撮っている場所)。宮殿はチケット売り場からすぐだと思ったら、庭園内の坂道を数分下った先だった。

コルク樫の巨木
↑コルク樫の巨木。西洋のお伽話に出てくる木の妖怪みたいだ。

庭園の植物。モンセラーテ宮殿にて。
↑オセアニア、アジア、北アフリカ、ヨーロッパなど世界各地からもたらされた様々な植物が、所狭しと植えられている。

庭園の滝。モンセラーテ宮殿にて。
↑広い庭園には滝も

モンセラーテ宮殿
↑19世紀半ば、イギリスの大富豪フランシス・クックが建てたモンセラーテ宮殿。インドのムガル建築の影響を受けた、ポルトガルでも珍しい建物だそうだ。

モンセラーテ宮殿
↑宮殿の前から、チケット売り場に通じる道を振り返って。

モンセラーテ宮殿
↑モンセラーテ宮殿は丘の上に建つ。芝生の緑と宮殿の薄紅色との対比が美しい。曇り空でもきれいだったので、青空を背景にしたらもっときれいだろう。

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