集中線を描く 漫画で使われる効果線の一種「集中線」を描いて、よりインパクトのある写真にしましょう。今は昔、イースター島で撮った次のモアイさんの写真を使って話を進めます。幅500px、高さ374pxのJPEG画像です。 黙って立っているだけで迫力のあるモアイさん。集中線でインパクトがさらにアップ。どぉおん。
1) アプリケーションメニュー[ファイル]→[開く...]を選び、写真の画像を開きます。GIF形式の画像の場合は、ファイルを開いたら、同メニュー[イメージ]→[モード]→[RGBカラー]を実行し、RGBモードに変換します。 2) レイヤーパネルの[背景]レイヤー右端にあるカギのアイコンをクリックして、通常のレイヤーに変換します。 この結果、[背景]は[レイヤー0]になります。どんなレイヤーかわかるように、[レイヤー0]のレイヤー名をダブルクリックし、名前を変更します。この例では[photo]にしました。
集中線はカンバスの中央に集まるため、のちほど画像の位置を調整しますが、画像を移動しても集中線からはみ出すことのないよう、今の段階でカンバスサイズを広げておきます。 アプリケーションメニュー[イメージ]→[カンバスサイズ...]を選びます。[幅]、[高さ]ともに2倍の値に変更します。この時、変更後の高さ(単位はpixel)をメモしておきます。のちほど、フィルターの設定でこの値を使用します。この例では高さ748pxになりました。 [OK]ボタンを押すとカンバスが広がり、次の画像のように、写真の周りに透明な領域ができます(半分に縮小して例示)。
4種類のフィルターを使って集中線を描きます。 1) レイヤーパネルの底にある[新規レイヤーを作成]アイコンをクリックします。この結果、[photo]の上に[レイヤー1]ができます。[レイヤー1]も名前を変更しておきます。この例では[concentrated linework]にしました。 描画色を#ffffff(白)に設定したら、Option+Deleteキーを押して塗りつぶします。続いて、描画モードを[乗算]に変更します。 画像はいったん白塗りになりますが、描画モードを[乗算]に変えると写真が復活します(次は半分に縮小して例示)。 2) アプリケーションメニュー[フィルター]→[ノイズ]→[ノイズを加える...]を選び、次のように設定します。
[OK]ボタンを押してフィルターを実行します。画像は次のようになりました(半分に縮小して例示)。 3) アプリケーションメニュー[フィルター]→[ピクセレート]→[メゾティント...]を選び、[種類]を[粗いドット]にして[OK]ボタンを押します。 画像は次のようになりました(半分に縮小して例示)。 4) アプリケーションメニュー[フィルター]→[その他]→[スクロール...]を選び、次のように設定します。
[OK]ボタンを押すと、画像は次のようになりました(半分に縮小して例示)。 5) アプリケーションメニュー[フィルター]→[変形]→[極座標...]を選び、[直交座標を極座標に]を選択して[OK]ボタンを押します。 画像は次のようになりました(半分に縮小して例示)。
1) 写真のレイヤー[photo]を選択します。 移動ツールを選びます。写真の中の、インパクトを持たせたい部分が集中線の中心と重なるように、写真を移動します。この例では、モアイさんの顔を集中線の中心と重ねました(半分に縮小して例示)。 2) 集中線のレイヤー[concentrated linework]を選択します。 次の手順で写真の周りの線を取り除きます。
画像は次のようになりました(半分に縮小して例示)。 アプリケーションメニュー[イメージ]→[トリミング...]を選びます。次のように設定して[OK]ボタンを押し、透明部分を取り除きます。
画像は次のようになりました。 3) 集中線の真ん中を消して、モアイさんの顔をすっきりさせましょう。集中線のレイヤー[concentrated linework]が選択されていることを確認したら、なげなわツールを選び、オプションバーの[ぼかし]を20pxに設定します。 線を消したい範囲をうねうねした線で選択します。画像はこんなふうになりました。ぼかしを加えているため、選択が完了すると線のうねりはかなり浅くなります。 Deleteキーで選択範囲を削除したら、Command+dキーで選択を解除します。冒頭の画像のできあがり。次はテキストを加えた作例です。 最終更新:2017年3月8日 |