金ぴか文字 Photoshopの錬金術で、テキストを金ぴかに変えましょう。 おおまかな手順は次の通りです。
このページが目指す金ぴか効果は、各部分の太さに大きな差のない、中太のフォントが適しています。特定のフォントを使っていることから、フィルタなどの値もこのフォントをもとにしています。フォントや文字サイズを変えて編集する場合は、各段階の作例画像にできるだけ近づくように設定値を調整してください。 最初から小さな文字サイズで作るよりも、大きく描いておいて最後に縮小した方が、金ぴか効果がきれいに保たれます。
次の設定で新規に画像を開きます。
光沢や色がわかりやすいように、薄く色をつけた下敷きを敷いておきます。 新規レイヤーを作成します。この結果、[レイヤー1]ができます。描画色を#eeeeee(初期設定のスウォッチの[10%グレー]。「色を選ぶ」参照)に設定したら、Alt+Backspaceキーを押して塗りつぶします。
Windowsに標準で入っているMS明朝でも代用できますが、どこか楽しげな雰囲気の、Cheboyganというフォントを使うことにします。Cheboyganは次のサイトなどで無償で配布されています。どちらのサイトにも、フォントのインストール方法の説明があります。
では、書式を設定しましょう。横書き文字ツールを選びます。オプションバーの[文字パネルと段落パネルの切り替え]ボタンを押して文字パネルを開き、次のように書式を設定します。
テキストを入力します。ここではgoldにしました。入力が終わると、入力した文字列の名前のテキストレイヤーが自動的に生成されます。 Ctrlキーを押しながら、テキストレイヤー[gold]のサムネール(レイヤーパネルのレイヤー名の左隣にあるTの文字)をクリックして、テキストの形の選択範囲を作ります。続いて、目のアイコンを押して[gold]を非表示にします。画像にはキストの形をした選択範囲だけが見えています。
新規レイヤーを作成します。この結果、[レイヤー2]ができます。 描画色を#707070(濃い灰色。初期設定のスウォッチの[70%グレー])に設定したら、Alt+Backspaceキーを押して選択範囲を塗りつぶします。 アプリケーションメニュー[編集]→[境界線を描く...]を選びます。次のように設定して、[OK]ボタンを押します。
テキストを縁取る細くて目立たない線ですが、つやや色を付けた時、この線があることによって文字の輪郭がはっきりします。
文字の中心に光沢を描きましょう。新規レイヤーを作成します。この結果、[レイヤー3]ができます。 テキストの選択範囲が表示されていることを確認したら、アプリケーションメニュー[選択範囲]→[選択範囲を変更]→[縮小...]を選び、[縮小量]を6 pixelに設定して[OK]ボタンを押します。
選択範囲が狭まって、文字の太い部分の内側に少し残るだけになりました。 描画色を#ffffff(白)に設定したら、Alt+Backspaceキーを押して選択範囲を塗りつぶします。Ctrl+dキーを押して選択を解除します。 アプリケーションメニュー[フィルタ]→[ぼかし]→[ぼかし(ガウス)]を選び、[半径]を1.5pixelに設定して[OK]ボタンを押します。 [レイヤー3]の不透明度を80%に変更します。 画像は次のようになりました。
1) フィルタ「照明効果」で使う材料を作る フィルタ「照明効果」で文字を3Dにしますが、まず、そのために不可欠な材料を作っておきます。 Ctrlキーを押しながらテキストレイヤー[gold]のサムネールをクリックして、テキストの選択範囲を作ります。チャンネルパネルを開き、パネル下部の[選択範囲をチャンネルとして保存]ボタンを押して、選択範囲を保存します。この結果、[アルファチャンネル1]ができます。 [アルファチャンネル1]を選択します。突然、ドキュメントがカラー画像から白黒に変わりますが、正常です。ご心配なく。 選択範囲を表示したまま、ぼかしのフィルタを次の順番と[半径]で合計5回実行します。コマンドは、アプリケーションメニュー[フィルタ]→[ぼかし]→[ぼかし(ガウス)]です。
Ctrl+dキーを押して選択を解除します。画像はこんなふうになりました。 2) フィルタ「照明効果」でテキストを3Dに レイヤーパネルに戻り、灰色の文字のレイヤー[レイヤー2]を選択します。アプリケーションメニュー[フィルタ]→[描画]→[照明効果...]を選び、次のように設定して[OK]ボタンを押します(デフォルトと異なる個所のみ。詳細は画像参照)。
画像はこんなふうになりました。鈍い光のぱっとしない3Dテキストですが、次の段階に進んで一躍ゴールドに変えましょう。
これから2種類の色調補正コマンドを使って、色の調整を行います。最初は「トーンカーブ」で光沢を滑らかにし、次に「色相・彩度」で着色します。 1) トーンカーブコマンドで補正する [レイヤー2]が選択されていることを確認したら、レイヤーパネル下部の[塗りつぶしまたは調整レイヤーを新規作成]ボタンを押し、メニューから[トーンカーブ...]を選びます。トーンカーブのパネルが開きます(色調補正パネルの一部)。 パネル下部の[クリッピングマスクを作成]ボタンを押したら(下の画像・水色の矢印の先。コマンドが使用するレイヤーを[レイヤー2]に限定するため)、グラフを斜めに横切る直線をクリックしてポイントを2つ作り、次の画像と同じ曲線にします。 画像は次のようになりました。 2) 色相・彩度コマンドで補正する 次に、パネル右上隅の三角ボタン(トーンカーブの画像・ピンクの矢印の先)を押してパネルメニューを開き、[色相・彩度]を選びます。[新規レイヤー]ダイアログボックスが開きます。 ダイアログボックスの、[下のレイヤーを使用してクリッピングマスクを作成]にチェックを入れたら(下の画像・緑の円。トーンカーブと同じく、コマンドが使用するレイヤーを[レイヤー2]に限定するため)、[OK]ボタンを押します。トーンカーブのパネルが色相・彩度のパネルに変わります。 [色相・彩度]のパネルでは次のように設定します。
ひとくちに金色といっても、淡い黄色から赤味を帯びた色までさまざまです。[色相]のスライダーを動かして、好みの色を見つけてください。 色の補正はこれで終わりです。鉛色だったテキストが、ありがたい色つやに変わりました。 色調補正パネルのタイトルバー(下の画像・ピンクの矢印の先)をマウス右ボタンでクリックし、メニューから[タググループを閉じる]を選ぶと、色調補正パネルのグループが閉じます。
文字の後ろに影を加えましょう。 [レイヤー2]を選択します。レイヤーパネル下部の[レイヤースタイルを追加]ボタンを押し、メニューから[ドロップシャドウ...]を選んで、次の設定で影を描きます(デフォルトと異なる個所のみ。詳細は画像参照)。
冒頭の金ぴか文字のできあがり。レイヤーパネルはこのようになりました。
お代官さまも同じ穴のムジナで。ほっほっ。 カスタムシェイプも金ぴかに。[オーナメント(葉)1]です。このシェイプも悪代官も、本文と同じ設定で作って完成後に縮小したものです。 最終更新:2011年2月14日 |