トップ旅の扉

 オーディオ更新 

引っ越しして空間ができたので、居間にオーディオを置くことにした。

最初、5.1chのホームシアターシステムにするつもりだったが、頻繁に映画を見るわけではないのに、6個もスピーカを置くのは邪魔になるだけだし、サラウンドは配置が難しいとの友人の意見もあって、音楽を聴くことに目的を絞って、アンプ+スピーカ2本の構成にした。アンプは、しばらく放置してあったSONYのAVアンプ、TA-AV900Dを復活させたのだが・・・。

以下、スピーカの購入だけでは済まず、アンプも買い換える結果となった、オーディオ更新体験記である。

2005年6月19日執筆

スピーカを選ぶ

B and W 705
スタンドに載せたB&W 705

初心者でも失敗のなさそうな、KEFやB&Wのスピーカを中心に探したが、オーディオに詳しくないこともあって、予算やライフスタイルに合ったものが、なかなか見つからなかった。そうこうするうち、やはりB&Wが評判いいと知り、同社の705を中心に、店頭で実際に試聴することにした。

聴き比べ用に、Kelly Joe Phelpsの"tap the red cane whirlwind"(ギターの弾き語りライブ)を持参し、B&W 705、B&W 60X、デノンのある機種(名前は失念)を試聴した。

B&W 705がとにかく良かった。他の機種に比べて明らかに音がクリアだし、音が前に出る感じがしたので、購入を決めた。このクラスのスピーカを買うのは初めてだが、スピーカによってずいぶん音の感じが変わるということがよく分かった。


音切れ発生

スピーカが届き、AVアンプにつなげてみた。音の良さは試聴した時と変わらないのだが、聴き始めは特に、また、曲によってもガサガサと雑音が聞こえたかと思うと、突然音が途切れてしまった。しばらく音を出し続けると、こうした症状は少しずつなくなるのだが、翌日音を出すとまた発生した。スピーカケーブルを交換したりして、1週間ほど様子を見たが、症状はほとんど変わらなかった。どうやらアンプの経年劣化のせいらしい。あるものを使うつもりでいたが、結局、アンプの買い替えを決意した。

ところで、スピーカケーブルだが、「音がとても明確で、色々な音楽に合う」との店員さんの薦めに従い、Kimberのメータ1,300円ほどのものを買った。ケーブルをグレードアップしたおかげで、音はさらに良くなった。エイジングの影響もあるだろうが、徐々にスピーカの性能を引き出す構成になりつつあると感じた。

プリメインアンプを選ぶ

次なる問題はアンプだった。スピーカ同様、こちらについても知識がないため、インターネットで調べた。性能と予算との折り合いで、候補は20万円前後のものになった。検討したのは次の機種である。

  • ラックスマン L-505f
  • マランツ PM-14SA Ver.2
  • デノン PMA-2000IV
  • オンキョー A1-VL

アンプも店頭で試聴した。自分が持っているのと同じスピーカ、B&W 705を指定して、次の作品で聴き比べてみた。

  • tap the red cane whirlwind/Kelly Joe Phelps(前述)
  • GRANT STREET / Sonny Landreth(エレキギータ中心のバンドのライブ)
  • hymns of the 49th parallel/K. D. Lang(女性ボーカル)

ラックスマンL-505f

まず、ラックスマンのL-505fでKelly Joe Phelpsを聴いてみた。かなりいい感じで、音がクリアだ。L-505fの上級機種L-507fも試したところ、L-505fよりもさらにクリアで、ギター、声、観客の拍手、どれもより明確なのだが、何か引っかかるものを感じた。

次に、マランツのPM-14SA Ver.2を試聴した。L-505fより値段は高いが、インパクトが感じられなかった。Jazz系やNorah Jonesあたりを試せば、もっと正確に評価できたかもしれない。デノンのPMA-2000IVにも関心はあったが、ちょうど新機種が出るタイミングで、その店の在庫が展示品のみだったので、候補から除いた。

L-505fとL-507fの2機種に絞り、ソースを替えて、Sonny Landrethで試聴した。観客の拍手も含め、両者ともいろいろな音が明確だし、力強い。しかし、L-507fではやはり何か引っかかる。

再びソースを替えて、今度はK. D. Langで聴いてみたら、ようやく違和感の原因が分かった。L-507fはクリアすぎて、ボーカルがギトギト聞こえるのだ。K. D Langの声の優しさが削がれているように感じられた。Kelly Joe PhelpsやSonny Landrethを聴いた時、はっきりとは分からなくても、そうしたところに違和感を感じていたのだと思う。L-505fの方が落ち着いて聴けそうだった。

もちろん、CDプレーヤやケーブルを取り替えることによっても音は変わるし、ソースとなる音楽、アンプ、スピーカ相互の相性もあるだろう。L-507fもよさそうだったが、試聴ソースとして持参した3枚のCDが、自分の聴く音楽の典型であるのは確かなので、違和感の原因に気づいた時、迷わずL-505fを選んだ。

最終的な構成

今回購入したオーディオ機器は次の通りである。

  • スピーカ:B&W 705
  • スピーカスタンド:B&W FS-700
  • プリメインアンプ:ラックスマン L-505f
  • スピーカケーブル:Kimber 4VS
  • AVラック:Taoc MS-3

問題の音切れは、アンプを交換した結果、すっかり解消した。現在、エイジングの最中である。2週間ほど経過し、全体的にかなり音が良くなった。窓やドアを閉めたりしても音の雰囲気がかなり変わるので、スピーカの位置を変えるなど、これからあれこれ試してみようと思っている。

トップ旅の扉